2015年07月25日

パナソニック汐留ミュージアム「パスキン展」

〈2015年美術展感想10展目〉
パスキン展.JPG

パスキン展
会場:パナソニック汐留ミュージアム
会期:2015.01.17-03.29
観覧料:¥1,000
図録:未購入

 パナソニック汐留ミュージアムで開催されていた「パスキン展」へ行ってきました。パナソニック汐留ミュージアムを訪れるのは今回が初めて。ジョルジュ・ルオーの収蔵で有名な美術館ですが,企画展も結構開催している印象があります。野獣派にはそれ程興味がない,というか美術として理解出来る程の識見がないので,これまでは行ったことがない美術館でありました。その名の通りパナソニック汐留ビルの中に入っている美術館なので,入館するのに妙に緊張します。内部は非常に綺麗で好印象の美術館でした。如何にも私立の美術館といった趣があります。

 ジュール・パスキンはエコール・ド・パリを代表する画家のひとり。所謂「狂乱の時代」に活躍しています。エコール・ド・パリに属する画家の作品は勿論これまで何度も見て来てはいるのですが,ジュール・パスキン単独の回顧展を鑑賞するのは今回が初めて。それ程の知識を持ち合わせているわけではないので,どちらかというと見聞を広める為,或いは興味の枠を広げる為の美術展鑑賞といった趣が強かったです。とは言え,ジュール・パスキンの繊細な筆致と柔らかな色彩の作品は非常に印象的でありました。20世紀美術ということで個人的な趣向からはやや外れる画家ではあるのですが,それでもその美しさは心から堪能しました。特に≪少女−幼い踊り子≫や≪長い髪のエリアーヌ≫はお気に入り。特に女性を描いた作品の柔らかい印象が心に残ります。或いは≪酔ったナポレオン≫の雰囲気も良かったです。後半の物語の挿絵として描かれた版画も印象的でした。

 思いつきで鑑賞した割には存分に楽しめた美術展でありました。美術に対する見識を深めるという目的も達せたかなと思います。20世紀の特に抽象芸術を楽しめる程には知識が浅いというのは残念。これからの課題にしたいものです。とは言え,小難しいことを考えずに好きな分野を好きなように楽しむことが美術鑑賞の基本の筈。無理に背伸びをすることなく枠を少しずつ広げていきたいと思います。いずれにせよ,ジュール・パスキンの作品は割合に好みですので,今後も折りがあれば鑑賞したいものです。
posted by 森山樹 at 10:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2015年07月22日

根津美術館「動物礼讃」

〈2015年美術展感想9展目〉
動物礼讃
動物礼讃
会場:根津美術館
会期:2015.01.10-02.22
観覧料:¥1,200
図録:未購入

 根津美術館で開催されていた「動物礼讃」に行ってきました。今年の干支が未ということで,羊を始めとする動物を意匠とした絵画・工芸の美術展です。根津美術館は今回が初めて。名前のとおりに根津にあるのかと思っていたら,最寄りの駅が表参道ということに驚きました。非常に綺麗で落ち着いた雰囲気の美術館で好印象。入口のところにある竹の回廊が大変お気に入りです。東洋美術が主体ということで今後も特別展次第では訪れることが多そうです。

 今回の「動物礼讃」は4つの主題に大きく分けられていましたが,動物好きとしてはどれも存分に楽しむことが出来ました。中でも「古代中国の動物」や「仏教絵画に描かれた動物」は空想上の動物好きとしてはたまりません。思わず見入ってしまう作品が幾点もありました。特に今回の目玉であるふたつの≪双羊尊≫の美しさは格別。古代中国の青銅器の魅力を存分に発揮するとともに人間の豊かな想像力を強烈に感じました。この≪双羊尊≫は世界に二例しかないというのが面白い。史上初めてとなるふたつの≪双羊尊≫との出逢いは貴重な体験でありました。他にも西周時代の≪虎卣≫も興味深い。何処か南米の意匠にも似た雰囲気を感じます。また,「生活を彩る動物」に展示されていた≪鼠短檠≫の可愛らしさも素敵。特に工芸分野はその写実的な造形に魅せられてしまいました。動物を象った美術工芸は幾ら見ても飽きることを知りません。

 根津美術館と大英博物館だけに収められている≪双羊尊≫の奇跡の出逢いという謳い文句に惹かれての鑑賞でしたが,それ以外も存分に満足のいく美術展でありました。常設展示も駆け足での鑑賞となりましたが,相応に見応えがあるのが素晴らしい。特に関心を深めつつある東洋美術主体の美術館ということで一気にお気に入りの美術館になった気がします。それなりに交通の便もいいところですので,今後も足繁く通ってしまいそうです。何はともあれ,動物好きにはたまらない美術展でありました。大満足です。
posted by 森山樹 at 07:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2015年07月11日

2015年前半を振り返って

上半期に鑑賞した美術展は全部で18展。
2度に渡って東京遠征を行うなど充実していました。
東海や関西の美術展はやや低調でしたけれどね。
鑑賞したい美術展はそれなりに鑑賞出来たのは重畳。
とは言え,見逃した美術展も幾つかあるのは残念です。
全てを鑑賞出来るわけではありませんが,可能な限り鑑賞したいもの。
その為にも情報収集と日程調整を怠らないようにします。

特に印象的だった美術展は以下の通り。
国立新美術館「ルーヴル美術館展」
Bunkamuraザ・ミュージアム「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」
愛知県美術館「ロイヤル・アカデミー展」
国立西洋美術館「グエルチーノ展」
国立新美術館「マグリット展」

どれも西洋画の美術展というのが如何にも自分らしい感じ。
中でも久しぶりの「マグリット展」は実に楽しかった。
シュールレアリスムの奇想は最も好むところであります。
意外にマグリットらしくない作風の作品も多かったですけれどね。
「ルーヴル美術館展」はフェルメールの≪天文学者≫だけでも大満足。
半年で国立新美術館に2度行くのは珍しいですね。
「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」も楽しかった。
博物画好きにはたまらない美術展でありました。
南洋に探検に行きたくなってしまいます。
「グエルチーノ展」はまさに奇跡のような美術展。
この機会を絶対に逃すことは出来ませんでした。
無理をしてでも東京遠征を企てた甲斐があったというものです。
此処まで満足度の高い美術展もあまり記憶にありません。
「ロイヤル・アカデミー展」はラファエル前派や英国唯美主義の美術展。
此方も大好きな分野なので存分に堪能いたしました。
美のみに耽る芸術は自分の愛するところであります。

下半期も楽しみな美術展はかなり多そう。
幾度かは東京遠征をしないといけません。
東海や関西の美術展も充実して欲しいところですね。
また,行ったことのない美術館にも積極的に足を運びたい。
特に旅行先での地方の美術館巡りは力を入れたいと思います。
美術展の感想も結構な数が溜まってしまっているのも反省点。
感動が薄れないうちに即時更新出来るように頑張ります。
posted by 森山樹 at 08:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑文

2015年07月02日

2015年7月美術展鑑賞予定

【関東】
乾山見参!@サントリー美術館(05.27-07.20)
中国宮廷の女性たち 麗しき日々への想い@渋谷区立松濤美術館(06.09-07.26)
浮世絵の戦争画 芳年・国芳・清親@太田記念美術館(07.01-07.26)
大地図展@東洋文庫ミュージアム(04.22-08.09)
春信一番! 写楽二番!@三井記念美術館(06.20-08.16)
安野光雅ヨーロッパ周遊旅行@損保ジャパン日本興亜美術館(07.07-08.23)
画鬼 暁斎@三菱一号館美術館(06.27-09.06)
No Museum, No Life ?@東京国立近代美術館(06.16-09.13)
ボルドー展@国立西洋美術館(06.23-09.23)
クレオパトラとエジプトの王妃展@東京都美術館(07.11-09.23)
機動戦士ガンダム展@森アーツセンターギャラリー(07.18-09.27)
【中部・東海】
微笑みに込められた祈り 円空・木喰展@松坂屋美術館(06.13-07.12)
対極の美 白と黒がおりなす世界@徳川美術館(06.13-07.26)
マリー・ローランサン展@浜松市美術館(06.20-08.23)
ダブル・インパクト 明治ニッポンの美@名古屋ボストン美術館(06.06-08.30)
魔女の秘密展@名古屋市博物館(07.18-09.27)
【近畿】
昔も今も,こんぴらさん。@あべのハルカス美術館(05.22-07.12)
岩に刻まれた古代美術@国立民族学博物館(05.21-07.21)
大関ヶ原展@京都文化博物館(06.02-07.26)
北大路魯山人の美 和食の天才@京都国立近代美術館(06.19-08.16)
天野喜孝展@兵庫県立美術館(06.27-08.30)
白鳳−花ひらく仏教美術−@奈良国立博物館(07.18-09.23)
伊藤若冲と琳派の世界@承天閣美術館(04.04-09.28)

今月は中旬に東京に遠征を予定しています。
勿論,例の如く,美術展は幾つか鑑賞するつもり。
「画鬼 暁斎」や「ボルドー展」は楽しみですね。
「クレオパトラとエジプトの王妃展」も絶対に鑑賞することでありましょう。
他は時間を見計らいながら効率よく回れる経路を考えるつもりです。
東海地方の「マリー・ローランサン展」も期待の美術展のひとつ。
浜松市美術館はこの時期に毎年行っている気がします。
夏の企画が自分好みというのは非常に嬉しい。
名古屋の「ダブル・インパクト」と「魔女の秘密展」も絶対に足を運ぶでしょう。
関西はやや低調な雰囲気は否めず。
「昔も今も,こんぴらさん」は可能な限り行きたいですけれどね。
後は「白鳳−花ひらく仏教美術−」くらいかなあ。
此方は8月に行くことになりそうですけれども。
神戸の「天野喜孝展」もやはり心惹かれます。
何とか時間を確保して旅がてら立ち寄りたいものではあります。
posted by 森山樹 at 06:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展鑑賞予定

2015年07月01日

2015年6月美術展鑑賞記録

2015年6月に鑑賞した美術展は以下の通り。
いつだって猫展@名古屋市博物館

いろいろと忙しくて「いつだって猫展」だけの鑑賞に留まりました。
先月に東京に行った分の吹き返しかもしれません。
一度くらいは関西の美術館にも足を運びたかったのだけれどなあ。
「いつだって猫展」は猫好きには大満足の美術展でありました。
歌川国芳を始めとする様々な猫の浮世絵を鑑賞出来たのは嬉しい。
特に化け猫に引き寄せられるのは妖怪好きの性でもありましょう。
主題を絞った美術展は自分の愛するところ。
今後もこのような独自性を発揮した美術展を楽しみにしています。
posted by 森山樹 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術鑑賞記録